2025年の大河ドラマ「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎は江戸時代の出版業者、書物商として知られ、その大胆な商才と文化的貢献で多くの人々に影響を与えています。
ドラマには重三郎のゆかりの地が出てくるはず!
いったいドラマの舞台は現在の東京台東区のどこに当たるか?ゆかりの地をチェックしながらドラマの舞台に迫ります!
情緒あふれるエリアをチェックしながら、蔦屋重三郎が育んだ文化とその影響が今なお息づく場所がどこなのか探りました。
2025年大河ドラマ「べらぼう」蔦屋重三郎のゆかりの地!
江戸のメディア王と呼ばれる蔦屋重三郎のゆかりの地は大河ドラマの中でもその舞台として登場するはずです。
吉原
まず重三郎の原点と言えるのが「吉原」です。
吉原の遊郭で働く「丸山重助」という人物の子として産声をあげ、その後は吉原でお茶屋を営む「喜多川」という人物の養子になりました。
その後「五十間通」で貸本屋を営んでいます。
店の場所は吉原遊廓の入り口、五十間通の南西付近だったとか!
通油町
33歳の時には店を通油町に移します。
通油町というのは今の日本橋付近で、東京メトロ馬喰横山には「耕書堂跡」という看板もあります。
耕書堂(こうしょどう)というのは、江戸後期の出版業者である蔦屋重三郎の屋号で、
蔦屋重三郎は、朋誠堂喜三二や山東京伝の洒落本、恋川春町らの黄表紙、喜多川歌麿や東洲斎写楽の浮世絵などを出版していました。
すみだ北斎美術館
また「すみだ北斎美術館」も重三郎のゆかりの地です。
彼がプロデュースした浮世絵師の1人が葛飾北斎です。
美術館では北斎の歴史をたどることができます。
正法寺
そして重三郎のお墓があるのは「正法寺」という三ノ輪にあるお寺でした。
ですが関東大震災で焼失してしまい、現在は東浅草に再建されています。
以上のことから浅草、三ノ輪あたりの吉原周辺が蔦屋重三郎のゆかりの地と言えます。
2025年大河ドラマ「べらぼう」の舞台は現在の東京台東区のどこ?
2025年大河ドラマ「べらぼう」の舞台は、現在の東京台東区のどこなのか?についても確認していきます。
吉原
吉原は、現在の東京都台東区千束3丁目から4丁目あたりにある歓楽街となります。
江戸時代に幕府公認の遊郭として誕生し、日本三大遊郭として栄えました。
五十間通
五十間道(ごじっけんみち)は、江戸時代にあった新吉原(しんよしわら)の衣紋坂から大門までの道で、長さ約 90 メートルある通りです。
現在は東京都台東区千束4丁目35−1の場所となります。
通りの名前は衣紋坂から新吉原までの距離が五十間だったことに由来しています。
吉原遊郭の中が見えないようにするため五十間道は S 字カーブになっています。
五十間道の途中には、玄徳稲荷神社(よしとく いなり じんじゃ)がありました。
玄徳稲荷神社は他に4つあった「榎本稲荷社」「明石稲荷社」「開運稲荷社」「九郎助稲荷社」と一緒に合祀され現在の吉原神社になっています。
重三郎の店は五十間道の入り口、つまり吉原大門付近にあったということになります。
通油町
通油町(とおりあぶらちょう)は、江戸時代から日本橋区にあった町名で、町番号は日本橋①051です。
慶長年間(1596~1614年)に初めて町屋が置かれ、大伝馬町・小伝馬町・旅籠町に隣接していました。
本町通に面していたため「通」の字が頭につき、灯油を商う家が多かったことからこの名前が付けられました。
1932年(昭和7年)に廃止されました。
通油町にあった重三郎の店の名前は「耕書堂」です。
「耕書堂」跡は東京都中央区日本橋大伝馬町13にあり、馬喰横山駅A2出口から徒歩約2分の場所にあります。
東横イン東京日本橋のエントランス前の道の向かいに、高さ1mほどの看板が立っています。
正法寺(お墓)
蔦屋重三郎のお墓は、東京都台東区東浅草1-1-15にある正法寺墓苑(しょうほうじぼえん)にあります。
お墓と呼ぶよりも供養塔のような感じです。
正法寺は立派なビルとなっていて、一見墓地らしいものは見当たらないようですが、墓所に行く自動ドアがあり、そこを開けてすぐ墓地があるそうです。
蔦屋重三郎の戒名だけでなく、一族のものと思われる戒名も彫られた墓石とともに、「喜多川柯理墓碣銘」と書かれた蔦屋重三郎の石碑も並んで建てられております。
ただ、もともと三ノ輪にあったお墓が、関東大震災の際に、焼失してしまったため、この現在の正法寺に再建されたそうです。
「べらぼう」を予習!蔦屋重三郎のおすすめ関連本3選!
「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎の関連書籍についてご紹介します!
蔦屋重三郎については多くの関連書籍が見つかりますが、その中で、特にストーリーを予習できそうなものは・・
蔦屋重三郎と江戸文化を創った13人
PHP文庫の車浮代さん著「蔦屋重三郎と江戸文化を創った13人 歌麿にも写楽にも仕掛け人がいた!」です。
蔦屋の生い立ちから功績までをおった一作。
稀代の本屋 蔦屋重三郎
次にお勧めするのは、草思社文庫の増田晶文著「稀代の本屋 蔦屋重三郎」です。
こちらは時代小説になっており、蔦重(蔦屋重三郎)さんの生涯を、時の為政者の弾圧に遭いつつ「世をひっくり返す」作品を問い続けた稀代の男の波乱の生涯として、当時の江戸っ子文化が息づく文体で描き切った作品。
蔦重の教え
最後に、エンタメ系小説から、双葉文庫の車浮代著「蔦重の教え」です。
現代のサラリーマンが1780年代の吉原にタイムスリップして、蔦重さんの元で働き、人生の極意を学んでいく作品です。
ドラマの他の情報もチェック!
まとめ
2025年の大河ドラマ「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎のゆかりの地としては
・重三郎の原点:吉原
・重三郎が貸本屋を始めた場所:吉原の五十間通
・重三郎が貸本屋を移転した場所:通油町
・重三郎がプロデュースした浮世絵師の1人葛飾北斎のことが分かる美術館:すみだ北斎美術館
・重三郎のお墓:正法寺
があげられます。
それぞれ現在の場所は
・吉原:東京都台東区千束3丁目から4丁目あたり
・五十間通:東京都台東区千束4丁目35−1
・通油町にあった重三郎の店の跡地:東京都中央区日本橋大伝馬町13
・蔦屋重三郎のお墓のある正法寺:東京都台東区東浅草1-1-15
となります。